連載

ストーリー

記者が現場を歩き、見て、聞いて、感じながら、ニュースの深層、話題の人々の内面に迫る長編ルポ。

連載一覧

ストーリー

デザイナー・松居エリさん(その1) 科学するドレス

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
心の支えとなったドレスをまとう川瀬亜沙華さん(中央右)と、記念撮影に臨む松居エリさん(左端)=東京都台東区で、内藤絵美撮影
心の支えとなったドレスをまとう川瀬亜沙華さん(中央右)と、記念撮影に臨む松居エリさん(左端)=東京都台東区で、内藤絵美撮影

 11月下旬、色とりどりの落ち葉が歩道に敷き詰められた東京・上野公園で、華やかなドレスをまとった川瀬亜沙華(あさか)さん(25)が、夫(26)と1歳になったばかりの長男と記念撮影に臨んだ。結婚式で着たドレスに袖を通したのは1年半ぶり。この間の歩みを思い返し、涙がこみ上げた。「私にとってドレスが支え。感無量です」。その姿を、ドレスを作ったファッションデザイナー、松居エリさん(64)は温かく見守っていた。

 川瀬さんの背を「また頑張ろう」と押してくれたのがドレスだった。手にするきっかけは2013年、「落ち着いたら挙げよう」と結婚式の準備をしていた時に見た雑誌だ。松居さんのドレスの美しさに目を奪われた。学生結婚し、当時は就職したばかり。若い夫婦にドレスは高根の花だが、「若いからこそ、式ではきちんとおもてなしをしよう」と購入を決めた。

この記事は有料記事です。

残り488文字(全文855文字)

あわせて読みたい

注目の特集