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中島岳志・評 『竹山道雄セレクション 1 昭和の精神史』=平川祐弘・編

 (藤原書店・5184円)

<保守的な見方>を見直すべき時

 竹山道雄は『ビルマの竪琴(たてごと)』の作者として知られる。ある人は、冷戦期に共産主義陣営の問題を鋭く指摘した保守派の論客として記憶しているだろう。そんな竹山の選集が、全4巻の予定で刊行され始めた。

 第1巻には、保守のあり方を問い返す重要な論考が含まれている。例えば1937年に書かれた「将軍達と『理性の詭計(きけい)』」では日本陸軍の有力軍人を批判し、1940年の「独逸・新しき中世?」ではナチスの政治を問題視している。竹山は自由を擁護するが故に、日本の軍国主義、ナチスのファシズムを批判し、そこにソ連の共産主義と共通する問題を見出(みいだ)した。これが、竹山の保守としての立ち位置だった。

 竹山は1956年、『昭和の精神史』を出版した。ここで批判の俎上(そじょう)に載せたのが、戦後の歴史…

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