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<医療情報サイト>ウェルク公開中止 余波で記事の非公開相次ぐ

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 IT大手ディー・エヌ・エー(DeNA、東京都渋谷区)が運営する医療情報サイト「WELQ(ウェルク)」が、根拠のはっきりしない記事を載せたことで公開中止に追い込まれた問題で、同社は5日、唯一公開していた子会社運営のファッションサイト「MERY(メリー)」も7日から非公開にすることを明らかにした。特定のテーマでネット上の記事をまとめて見せるこうした「まとめサイト」を運営する他のIT大手にも、非公開の動きが広がっている。【岡礼子、尾村洋介】

 サイバーエージェントは2日までに、「Spotlight(スポットライト)」の記事について「検証ができていなかった」と判断。「薬」「風邪」など医療関連用語を含む記事をすべて非公開とした。他分野を含めた記事は約10万件あるが、その「数%」に当たるという。該当する記事について科学・医学的根拠があるかどうか確認中だ。

 リクルートは投稿サイト「ギャザリー」で1日以降、全体の4分の1にあたる1万6000件の公開を一時的に中止。DeNAの問題を受け、投稿者から不安の声が寄せられたため。今後、内容を精査し、再公開を目指す。

 ヤフーは、10月7日、子会社が運営する女性向けサイト「TRILL(トリル)」の外部依頼記事をいったんすべて削除した。10月に「画像の無断使用の疑いがある」との指摘を受け調査していたが、「全記事のチェックは困難」と判断した。

 一方、無料通信アプリのLINE(ライン)は5日、同社運営のまとめサイト「NAVERまとめ」に掲載する投稿の審査体制を強化すると発表した。投稿者の経歴や投稿経験をチェックし、信頼度に応じた「ランク付け」をするなどの対策を導入する。


 ■ことば

「ウェルク」の非公開

 DeNAが運営する医療情報サイト「WELQ(ウェルク)」に対し、約1カ月前から「記事の根拠が不明確」などの批判が相次いだ。これを受けて同社は11月29日、ウェルクを非公開としたのに続き、同様の手法で運営していた他の9サイトについてもすべて「非公開」を決めた。同社は外部の専門家らによる第三者調査委員会を設置。守安功社長は自身の月額報酬の30%を6カ月間減額することを明らかにした。

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