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抗NMDA受容体脳炎

女性を突然襲った難病 「理解深めて」家族が闘病の動画

 口を突き出すなどの奇妙な形相に、ベッドから転落するほど激しく手足をばたつかせる。さいたま市内に住む柳恵子さん(26)は米国留学中の2011年、意識を失ったままこんな症状に突然襲われた。医師の診断は「抗NMDA(エヌ・エム・ディー・エー)受容体脳炎」。かつて少女に取りついた悪魔に神父が挑む映画があったが、描かれた少女は今ではこの脳炎にかかっていたとされる。以前なら「悪魔に取りつかれた」として祈とう師が扱っていた奇妙な病は、今では医学によって治る病気になっている。現在は、自転車に乗り、縄跳びもできるほどに回復してきている恵子さん。「映像を見てもらうことで、病気への理解が深まれば」と、家族が闘病中に撮影した動画を提供してくれた。

 抗NMDA受容体脳炎は今でこそ「治る病気」だが、2007年に病名がつく以前は、ホラー映画さながらの症状の連続に医師も手をこまねいてきた。幻覚や幻聴などを伴う不安定な精神状態や不自然な体の動きが出るのが特徴で、重い場合は死に至る。

 発見当初は卵巣腫瘍に対する免疫反応の結果と考えられ、「若い女性の病気」とされていた。研究が進むにつれ、子どもや男性にも発症することが分かった。

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