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科学の森

謎多い「オートファジー」 ノーベル賞・大隅氏の研究最前線

 今年のノーベル医学生理学賞の対象となった研究は、生き物の細胞内で起こる「オートファジー(自食作用)」だ。東京工業大の大隅良典栄誉教授(71)が分子レベルで仕組みを解明したが、まだまだ謎は多い。研究の最前線を紹介する。【渡辺諒】

 ●生命活動の基本

 オートファジーは、細胞内の不要なたんぱく質などを分解し、できた物質をたんぱく質の再生産やエネルギー源に利用する仕組みだ。成人では、1日約200グラムの新たなたんぱく質が必要だが、食事で摂取するのは60~80グラムで、残りはオートファジーでまかなう。病原体も分解しており、生命活動を支える最も基本的で重要なシステムだ。

 大隅氏は1988年に酵母を使ってオートファジーの観察に成功。93年には関係する遺伝子14種を発見した。独創的な一連の成果は医学生理学賞の単独受賞に結びついた。ただ、大隅氏が「まだ調べなければならないことはたくさんある」と認めるように未解明な部分は多い。大隅氏の教え子も研究を進めている。

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