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我らがパラダイス

/326 十三 絶体絶命/56=林真理子 横尾智子・画

 立川は窓辺に立ち外を眺める。

「見物人がだいぶ集まってきましたな」

「本当ですか。どらどら」

 皆近寄ってくる。

「手を振ってみましょうか」

 岡田を倉田夫人が制した。

「おやめなさいよ。はしゃいでいるみたい」

「そうです。我々の本気度が伝わりません」

 と言いかけて、立川はおおっと声をあげた。

「そろそろ、と思っていたけれどもやってきました」

 公園の横の道を、一台の警察車輛(しゃりょう)が近づいてくるのが見えた。皆は驚きの声をあげる。自分たちのために、あのものものしい車が出動してくるとは思わなかったからだ。車はセブンスター・タウンの真下で停(と)まった。驚きはやがて感動に変わり、一同はため息をついた。しかも中からヘルメット姿の男がとび出してきたのだ。先ほどの警官とは服装が違う。どうやら機動隊員という職種らしい。男は拡声器を口にあてた。

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