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毎日小学生新聞から

先輩からの手紙/194 指揮者・佐渡裕さん/上

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さまざまな世代せだいひとおな時間じかん共有きょうゆうし、きていることを実感じっかんできるのが演奏会えんそうかい

 にっぽん師走しわす。テレビから、街角まちかどから、ながれてくる音楽おんがくみみませてみると、「歓喜かんきうた」の旋律せんりつこえてきませんか。これはベートーベンの「交響曲第こうきょうきょくだいばんだい楽章がくしょう一部いちぶ全体ぜんたいくと、1時間じかんながきょくです。日本にっぽんでは「第九だいく」としてしたしまれ、12がつによく演奏えんそうされます。指揮者しきしゃ佐渡裕さどゆたかさん(55)は、とりわけ「第九だいく」とふかいつながりがあります。【出水奈美でみずなみ

ホールでなま音楽おんがく

 今月こんげつよっか大阪市おおさかし大阪城おおさかじょうホールで、「サントリー1万人まんにん第九だいく」という音楽おんがくイベントがありました。国内外こくないがいからあつまった1万人以上まんにんいじょう合唱団がっしょうだんで、ねんに1歓喜かんきうた」をうたって、こえこころひとつにするのです。客席きゃくせき大半たいはん合唱団がっしょうだんおな空間くうかんにいると、天井てんじょうからも歌声うたごえってくるようで、人間にんげんこえつよさに圧倒あっとうされます。佐渡さどさんは、18年間ねんかんもこの1万人まんにん歌声うたごえとオーケストラをたばね、センターにって指揮しきをしています。

 今年ことし佐渡さどさんは「第九だいく」をテーマにした絵本えほん「はじめてのオーケストラ」の原作げんさくがけました。小学しょうがく年生ねんせいのみーちゃんが、はじめてコンサートにれてってもらい、パパが指揮しきする「第九だいく」をくというおはなしです。

 みなさんは、ホールにってクラシックのコンサートをいたことがありますか? 小学生しょうがくせいになると、大人おとな一緒いっしょに、演奏会えんそうかいたのしめますよ。小学しょうがく年生ねんせいむすめさんがいる佐渡さどさんは、たくさんの小学生しょうがくせいにホールでなま音楽おんがくあじわってほしくて、このほんいたそうです。

かみのこしたうつくしいもの

 オーケストラがかなでるおとには、言葉ことばがありません。佐渡さどさんは「第九だいく」の音楽おんがくに、どのような言葉ことばてはめたのでしょうか。

 # だい1がくしょう

 なめらかなおと、いたずらなおと、とがったおと、おそろしいおと。パパは ぴったりのおとを すくいあげるように をのばし おもいのままに オーケストラから おとをひきだします。

 ♭ だい2がくしょう

 おとは なかのいい ともだちのように「さあ おどろう。いっしょに おどろう」と みーちゃんを さそいます。

 「ぼくは『第九だいく』を200回以上指揮かいいじょうしきをしてきて、各楽章かくがくしょうのイメージはこれまでたくさんの言葉ことばかたってきました。でも、このほんつたえたいのは、おとのことよりも、演奏会えんそうかいのおもしろさです。さまざまな世代せだいひとおな時間じかん共有きょうゆうし、一緒いっしょきているんだということをかんじられることが、演奏会えんそうかいたのしさ。世界せかいでは戦争せんそうもテロもきるけど、音楽おんがくとおして、ひとひとしんじて、らしていけるよろこびがかんじられる。神様かみさまはそんなうつくしいものをつくったのです」

 1万人まんにんこころ歌声うたごえわせられるって、すごいとおもいませんか? その秘密ひみつ佐渡さどさんの人柄ひとがらにあります。佐渡さどさんの合唱練習がっしょうれんしゅうは、とてもユニーク。合唱団がっしょうだんんで、ともにかたからだらしてうたい、こころ解放かいほうさせます。指揮者しきしゃ合唱団がっしょうだん垣根かきねはらいます。れないドイツで「歓喜かんきうた」をうた合唱団員がっしょうだんいんも、づけば佐渡さどさんの魔法まほうにかかったように、うたはじめるから不思議ふしぎです。

 どうやって、こんなリーダーシップがとれるようになったのでしょうか。次回じかいは、佐渡さどさんのども時代じだいにさかのぼってみましょう。=つづく

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