メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

時代の風

自由・平等・福祉の論じ方=総合研究大学院大教授・長谷川眞理子

長谷川眞理子氏=丸山博撮影

 クジャクというと、普通は誰もが雄のクジャクを思い浮かべるだろう。そう、あの美しい長い飾り羽を広げた姿である。もしかすると、雌のクジャクがどんな姿をしているか、思い描けない人さえおられるかもしれない。雌には派手な飾り羽はなく、全体の色も地味である。

 雄のクジャクの飾り羽は雌に対する求愛のディスプレーのためだけのものだ。それ以外の意味はない。雌はあんな羽なしでも十分に生きていけるのだから、「生きる」という意味での機能はないのである。配偶の季節になると、雄は朝から晩まで羽を広げて震わせ、雌を誘う。本物の雌が目の前に来たのではなく、スーパーの袋が風に飛ばされて来ただけでも、それに対して羽を震わせる。強い風が吹くと、おっとっとと倒れそうになりながらも、ディスプレーを続ける。

 雌は、そんな雄たちを横目で見ながら餌をついばみ、ほとんどの雄の努力を無視する。配偶すると決めたら、意中の雄のところに一直線。あとはひとりで卵を産んで、ひとりでヒナを育てる。父親である雄とのつきあいなど一切なく、雄も、「父親」という感覚とは全く無縁だ。

この記事は有料記事です。

残り1273文字(全文1736文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 自民・杉田議員「女性はいくらでもうそ」 性犯罪に関し党会議で発言 記者団には否定

  2. 国会前に「石炭だめ」など100足ズラリ 「シューズアクション」 若者が温暖化対策訴え

  3. GmailなどGoogle複数のサービスで一時障害か

  4. がん光免疫療法の薬剤を厚労省が正式承認 世界初 年内にも保険適用へ

  5. SNSで横行する住所「特定屋」 その手法とは… ストーカー事件など犯罪に悪用も

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです