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的川博士の銀河教室

426 本格化する宇宙天気予報

太陽活動たいようかつどうなどをもとに

 わたしたちは毎日まいにちテレビや新聞しんぶんで「天気予報てんきよほう」をって、そのちか日々ひび生活せいかつそなえますね。そのような予報よほうが、宇宙環境うちゅうかんきょうについてもおこなわれていることをってますか? じつはね、それはもう20年近ねんちかまえからおこなわれていたのです。人呼ひとよんで「宇宙天気予報うちゅうてんきよほう」。

     日本にっぽんでは、東京都小金井市とうきょうとこがねいしにある情報通信研究機構じょうほうつうしんけんきゅうきこうNICTエヌアイシーティー)が、毎日午後まいにちごごに「宇宙天気予報うちゅうてんきよほう」を発信はっしんしているんです。NICTエヌアイシーティーといえば、みなさんもおなじみの「日本標準時にほんひょうじゅんじ」も、ここからされています。とても大切たいせつ仕事しごとをしてくれていますね。

     宇宙空間うちゅうくうかん完全かんぜん真空しんくうおもいますか。いえいえ、実際じっさいには、かすかに電気でんきびた粒子りゅうしがいっぱいあります。それらの粒子りゅうしなどによる宇宙環境うちゅうかんきょう変化へんかが「宇宙天気うちゅうてんき」。宇宙うちゅう環境かんきょうは、地上ちじょうおなじように太陽たいようからの影響えいきょうおおきくけます。たとえば、太陽たいよう表面ひょうめん太陽たいようフレアとばれる爆発ばくはつ写真しゃしん)がきると、その影響えいきょう地球周辺ちきゅうしゅうへんまでおよびます。

     太陽たいようフレアの発生直後はっせいちょくごには、こうエネルギーの粒子りゅうし太陽たいようからんできて、人工衛星じんこうえいせい故障こしょうしたり、宇宙飛行士うちゅうひこうし被曝ひばくしたりするし、そのあと2、3にちくらい経過けいかすると、太陽たいようフレアにともなって放出ほうしゅつされる電気でんきびたくものようなものが地球ちきゅう到達とうたつし、地球ちきゅう磁場じばみだされます。地球ちきゅう磁場じばみだされるとオーロラがえることがあって、いいこともあるのですが、地磁気ちじき変動へんどうし、地上ちじょう送電そうでんシステムに障害しょうがいきることもあるのです()。

     たとえば、1989ねんには地磁気嵐ちじきあらしによる地磁気ちじきおおきな変動へんどう原因げんいんで、カナダで9時間じかんにもおよ停電ていでんきたこともあります。2003ねん10月末がつまつ太陽たいよう活動かつどう非常ひじょう活発かっぱつだったとき日本にっぽん衛星えいせい「こだま」のセンサーにノイズがはいり、地球ちきゅう方向ほうこう見失みうしなって衛星えいせい姿勢しせいみだすという事件じけんきました。また、2000ねんがつにも、非常ひじょうおおきな地磁気嵐ちじきあらしによって大気密度たいきみつどえた結果けっか衛星えいせい「あすか」の姿勢しせいがおかしくなり、翌年よくねんには地球ちきゅう再突入さいとつにゅうしました。宇宙飛行士うちゅうひこうし船外活動せんがいかつどうをしているとき太陽たいようからこわ放射線ほうしゃせん粒子りゅうしがやってくるという予報よほうたら、飛行士ひこうしいそいで宇宙船うちゅうせんなか避難ひなんするんですよ。

     このような人間生活にんげんせいかつ影響えいきょうあたえる宇宙環境うちゅうかんきょう変動へんどうを、太陽たいよう太陽風たいようふう地球磁場ちきゅうじばなどの観測かんそくをもとに予測よそくし、その情報じょうほう提供ていきょうするのが「宇宙天気予報うちゅうてんきよほう」なのです。


     ★的川泰宣まとがわやすのりさん

     ながらく日本にっぽん宇宙開発うちゅうかいはつ最前線さいぜんせん活躍かつやくしてきた“宇宙博士うちゅうはかせ”。現在げんざい宇宙航空研究開発機構うちゅうこうくうけんきゅうかいはつきこうJAXジャクサA)の名誉教授めいよきょうじゅYAヤック顧問こもん、「KU-MAクーマ名誉会長めいよかいちょう、「はまぎんこども宇宙科学館うちゅうかがくかん館長かんちょうつとめる。


    日本宇宙少年団にほんうちゅうしょうねんだん(YOUNG ASTRONAUTS CLUB-JAPAN)

     宇宙好うちゅうずあつまれ!! http://www.yac-j.or.jp

    NPO法人ほうじん ども・宇宙うちゅう未来みらいかい(KU-クーマA)

     宇宙教育うちゅうきょういくサポーターあつまれ!! http://www.ku-ma.or.jp

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