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闘鶏神社(和歌山県田辺市) 地元に溶け込む世界遺産

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闘鶏神社の「一の鳥居」。伊勢神宮60回目(前々回)の式年遷宮の際に譲り受けた=和歌山県田辺市で、八重樫裕一撮影
闘鶏神社の「一の鳥居」。伊勢神宮60回目(前々回)の式年遷宮の際に譲り受けた=和歌山県田辺市で、八重樫裕一撮影

 世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に10月、和歌山県田辺市の闘鶏神社が追加登録された。熊野信仰にまつわる由緒と歴史をたたえて街中に鎮座し、地元の人々にも親しまれている。

 神道、仏教、修験道と多様な宗教が育まれた紀伊山地。平安時代から皇族や貴族が詣でて熊野信仰が知られると、時代を経て武士や庶民にも広まり、多くの人が訪れた。田辺は熊野の入り口として「口熊野」と呼ばれ、紀伊山地に分け入る「中辺路(なかへち)」と、海岸線を南下する「大辺路(おおへち)」の分岐点でもあった。

 伝承では、5世紀に「田辺宮(たなべのみや)」と称したのが闘鶏神社の起源とされる。白河法皇の時、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社それぞれの祭神を祭るようになったという。三つの大社を総称して「熊野三山」と呼ぶ。田辺はこれから熊野詣での本番という場所。闘鶏神社はその地にある三山の別宮的な存在だ。田辺観光ボランティアガイドの近藤千恵子さんは「ここに参拝して心願成就と道中の安全を祈願したといいます…

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