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毎日小学生新聞から

先輩からの手紙/195 指揮者・佐渡裕さん/中

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音楽おんがくがあれば、ぱーっとあかるくなれる 小学生しょうがくせいのころにはからだっていました

 日本人にっぽんじん指揮者しきしゃはたくさんいますが、音楽おんがくみやこ・オーストリアのウィーンをはじめ、ヨーロッパで活躍かつやくしているひとは、あまりいません。指揮者しきしゃ佐渡裕さどゆたかさん(55)は、そんな数少かずすくない一人ひとり指揮台しきだいりても、あかるい性格せいかくでいつもおおくのひとかこまれています。どんなども時代じだいごしたのでしょうか。【出水奈美でみずなみ

はは音感教育おんかんきょういくける

 佐渡さどさんは、京都市きょうとしまれそだちました。おとうさんは数学すうがく先生せんせい、おかあさんは声楽せいがくまなんだ音楽おんがく大好だいすきなひとでした。おかあさんはひざうえに、あかちゃんだった佐渡さどさんをせて、ピアノのおとかせていたそうです。2さいのころには、佐渡さどさんにピアノのレッスンもはじめます。

 こうくと、指揮者しきしゃになるには特別とくべつ環境かんきょうそだって才能さいのう発揮はっきしないとだめなのかな、とおもうかもしれませんが、そうではありません。佐渡さどさんはおかあさんのおかげで、「いいみみ」をつことができました。でも、ピアノの練習れんしゅう小学生しょうがくせいになってもきらいなまま。おかあさんにおこられないよう、仕方しかたなく鍵盤けんばんかっていたそうです。

音楽おんがくへのとびらひら

 佐渡さどさんの音楽おんがく才能さいのう見抜みぬいたのは、小学しょうがく年生ねんせいとき担任たんにん先生せんせい。そのわかおんな先生せんせいは、音楽おんがく授業じゅぎょう佐渡さどさんの音感おんかんさにづき、京都市少年合唱団きょうとししょうねんがっしょうだんけるようにすすめてくれたそうです。競争率きょうそうりつ10ばいきびしい入団試験にゅうだんしけん合格ごうかくし、音楽おんがくたのしさに目覚めざめていきます。

 佐渡さどさんがその先生せんせいわすれられないのは、音楽おんがくみちひらいてくれたからだけではありません。ある授業中じゅぎょうちゅう先生せんせい気分きぶんわるくなって教室きょうしつしたことがありました。しばらくしてもどると、「先生せんせい病気びょうきやねん。顔半分かおはんぶんつめたさもかんじないのよ」とはなしてくれたそうです。半年後はんとしご先生せんせいくなりました。「はじめてひとれた、小学生しょうがくせいとき衝撃的しょうげきてき出来事できごとでした」とかえります。

 ゆたかな感性かんせいは、高学年こうがくねんのころには存分ぞんぶん発揮はっきされます。やす時間じかん佐渡さどさんはリコーダーをして、人気番組にんきばんぐみのテーマをきます。すると、みんなもふえ音色ねいろわせて合唱がっしょうしてくれます。合奏がっそうクラブをつくり、指揮者役しきしゃやくをするようにもなりました。

 「音楽おんがくというのは、それでみんながぱーっとあかるくなれるというのを、そのころにはもうっていたんやね」

 そして、小学校しょうがっこう卒業文集そつぎょうぶんしゅうには将来しょうらいゆめをこうきました。

 「ベルリン・フィルの指揮者しきしゃになりたい」

ゆめがかなった

 2011ねんがつ佐渡さどさんは50さいで、本当ほんとうにドイツでベルリン・フィルの指揮台しきだいちました。演奏えんそうわり、「ブラボー」の歓声かんせいつつまれた佐渡さどさんは、「演奏えんそう途中とちゅうから体験たいけんしたことのないおと世界せかいにいるとおもいました」となみだぐんでいました。

 いまゆめをかなえたおもして佐渡さどさんはこうはなします。

 「『ゆめ実現じつげんするってどういう気持きもちですか』とよくかれるけど、最近さいきんぼくおもうんです。卒業文集そつぎょうぶんしゅういたゆめ実現じつげんできるかどうかは、きびしい現実げんじつがあるかもしれない。ぼくは、うんでしかなかったとおもう。でもゆめくのはいいことで、ぼくささえになったのは事実じじつです」

 みなさんにはいま夢中むちゅうになっていることがありますか。おもいを言葉ことばにすることで、いつのゆめがかなうかもしれません。=つづく

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