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<空自小松基地>通話履歴調査 「内部告発を萎縮させる」

 航空自衛隊小松基地(石川県小松市)が、訓練に使用した小銃の部品を紛失したうえ、紛失の情報を外部に伝えた隊員がいるとして、全隊員約1800人の携帯電話の通話履歴の提出を求めた問題が波紋を広げている。識者は「隊員のプライバシーを侵害する」「内部告発を萎縮させる」と基地の対応を批判している。

     防衛省などによると、基地は7日の訓練で小銃部品の円筒形ピン(直径約5ミリ、長さ約3センチ)1本を紛失したが発表せず、北陸中日新聞の9日朝刊で発覚した。亀岡弘基地司令が隊員の私用と業務用携帯電話の7日からの通話履歴を任意提出するよう口頭で求めた。

     防衛省訓練課は毎日新聞の取材に「注意喚起のためで、提出しない隊員に不利益はない。(公益通報者保護法で保護される)公益通報であるなら報道機関ではなく、省内の窓口を使うべきだ」とコメント。監理部長の安藤浩2等空佐は共同通信に対し、新聞報道で発覚したことについて「犯罪や不正でないことを外部に流した点は見過ごせない。調査は秘密保全と隊員保全を考えてのことだ」と説明した。

     大石泰彦・青山学院大教授(メディア倫理法制)は「基地司令が携帯電話の通話履歴の提出を命じたのは、隊員のプライバシー侵害にあたる。武器の部品紛失について報道されたなら、基地司令は国民に説明する責任があるはずだ。逆に、誰が漏らしたのかを探ることに公益性はない。国民の安全を守るべき自衛隊の信頼を損なう行為だ」と話した。

     役所による同様の「内部告発者捜し」は過去にもある。東山梨消防本部(山梨県甲州市)は2013年、職員が兼業禁止規定に違反してアルバイトをしていたことを地元テレビ局が放送したのを受けて、消防長(当時)が全職員112人に携帯電話の通話履歴明細の提出を文書で求め、発覚後に撤回した。【まとめ・青島顕】

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