イタリアの政治危機は銀行システムの危機に直結する可能性がある。これをどこで、誰が断てるのか。
レンツィ首相は3年近くその任にあった。41歳の中道左派の民主党党首には今後も出番はある。政治的意思決定システムがあまりにも分断的であるとして、上院や20の州の権限削減を掲げて憲法改正を国民投票にかけたが4対6の不本意な結果となった。20州のうち勝利につながったのは3州のみで、抵抗勢力の重みを示すものだった。
ユーロ圏において脆弱(ぜいじゃく)とされるイタリアの金融システムの補強を図るため、彼はモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行(MPS)に焦点を合わせた。2014年と16年に行われたユーロ圏の銀行に対するストレステスト(耐久試験)で最も脆弱な自己資本比率とされたのがMPSである。即座に50億ユーロ(約6100億円)の資本増強が必要とされた。レンツィ氏は中東のカタール政府が関与するファンドから20億…
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