連載をフォロー 漫画で解説 全国うどんマップの巻 2016年12月22日 09時52分(最終更新 12月22日 09時52分) 歴史 地域文化 レシピ ライフ 食 讃岐、稲庭だけじゃない! 麺の太さもつゆも地域で多種多様 [PR] 近ごろテレビや雑誌など、あちこちでうどんの特集などを見かけますよね。 セルフ形式の讃岐うどんチェーンが昨今の流行に火を付けたそうです。 「トリドールHD」(本社・神戸市)が経営する丸亀製麺は、2016年9月末で全国に778店を展開しています。 讃岐うどんはどうしてあんなにコシが強いのでしょうか? 讃岐うどんは中力粉と水、塩の生地を足でしっかり踏んで寝かせるため、弾力性が高まるのです。 うどん発祥の地はどこか知っていますか? 福岡・博多の承天寺(じょうてんじ)には「饂飩蕎麦発祥之地」の石碑があります。 1242年、静岡生まれの僧聖一国師が開いた寺です。 修行先の宋から精粉技術を持ち帰ったと言われています。 発祥の地は他にも説があります。 大坂城築城の際、作業員が手早く食べるために作られたとか、讃岐(香川県)生まれの弘法大師こそ祖…とか。 聖一国師が伝えたのは臼の製図であり、博多は粉食文化発祥の地と言えるでしょう。 これが全国に広まりました。 讃岐うどんと秋田の稲庭うどんは、日本三大うどんに数えられています。 あと一つはこちらも諸説あります。 水沢うどん(群馬) 伊勢うどん(三重) 味噌煮込みうどん(愛知) きしめん(愛知) 五島うどん(長崎) などです。 水沢うどんは、水沢寺の参拝客をもてなすため開店されたことから始まり、その特徴はコシの強い麺をごまだれで食べることです。 伊勢うどんは農民がたまりをかけて食べていたうどんで、軟らかい麺を甘いだしで食べます。 味噌煮込みうどんは、八丁味噌で作った粘度の高いつゆと半煮えの太い麺が特徴です。 きしめんは、ムロアジだし+たまりしょうゆを使う濃厚なつゆと幅4.5ミリ以上の太い麺が特徴です。 五島うどんの付け汁は焼いたアゴ(トビウオ)のだしで作られており、ツバキ油で麺を細く伸ばします。 全国には他にも多種多様なうどんがあります。 幅広の生地のまま食べる「ひもかわ」(群馬)や、生地を長方形に切り真ん中をつまんで成形した「耳うどん」(栃木)などはいかがでしょうか? うどんは麺の太さもさまざまですが、原形は麺ですらなかったかもしれません。 奈良時代のお菓子「混飩(こんとん)」 ↓ 温かくして食べるので…「温飩(おんとん)」 ↓ 食べ物なので…「饂飩(うどん)」 このようにして饂飩(うどん)と呼ばれるようになったと言われています。 地域に合わせて変化した「ご当地うどん」は文化そのもの。 うどんは奥の深い食べ物なのです。 文字サイズ 印刷 連載をフォロー 漫画で解説 前の記事 史上最長の政権?の巻 次の記事 コストコでお買い物の巻 関連記事 「もりそば」と「ざるそば」の違い 「薄力粉」と「強力粉」の違い おいしいだしのコツの巻 「ゆでる」と「ゆがく」の違い