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毎日小学生新聞から

先輩からの手紙/196 指揮者・佐渡裕さん/下

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母乳ぼにゅうのようにクラシック音楽おんがくあたえられた ぼく天職てんしょく出合であうことができてしあわせです

 指揮者しきしゃ佐渡裕さどゆたかさん(55)は、1ねん半分はんぶんあまりをヨーロッパで活動かつどうしています。拠点きょてんはオーストリアのウィーンと、日本にっぽん兵庫県ひょうごけん。どんな仕事しごとをしているのでしょうか。最終回さいしゅうかいは、佐渡さどさんの現在げんざいをクローズアップしてみましょう。【出水奈美でみずなみ

    音楽おんがくみやこ・ウィーンで

     オーストリアに、100年以上ねんいじょう歴史れきしつトーンキュンストラー管弦楽団かんげんがくだんというオーケストラがあります。佐渡さどさんは昨年秋さくねんあきから音楽監督おんがくかんとくまかされています。オーケストラの本拠地ほんきょちは、ウィーン楽友協会がくゆうきょうかいホール。「音楽家おんがくかのだれもがあこがれる奇跡きせきのホール。その指揮台しきだいっているのがゆめのようです。このオーケストラとすごくうまくいっているんですよ」。佐渡さどさんはやさしい笑顔えがおかべます。

     前々回ぜんぜんかいのおはなしにあった、大阪おおさか佐渡さどさんが指揮しきする「1万人まんにん第九だいく」をおぼえていますか? 佐渡さどさんは、このイベントをウィーンでも紹介しょうかいし、500にん合唱団がっしょうだんとトーンキュンストラー管弦楽団かんげんがくだんによる「500にん第九だいく」をひらいています。通常つうじょう第九だいく」は80~100にんくらいの合唱団がっしょうだんうたうので、ウィーンのおきゃくさんもびっくり。総立そうだちになってよろこんでくれるそうです。

     こんなふうに、オーケストラもスタッフもおきゃくさんもんで、みんながたのしめるような仕事しごとをする「リーダーシップ」と「行動力こうどうりょく」こそ、佐渡さどさんの真骨頂しんこっちょうなのかもしれません。

    音楽おんがくきるよろこ

     日本にっぽんでは、2005ねんにオープンした兵庫県立芸術文化ひょうごけんりつげいじゅつぶんかセンターの芸術監督げいじゅつかんとくつとめています。このホールは、やく22年前ねんまえきた阪神大震災はんしんだいしんさいからの復興ふっこうのシンボルとしててられました。「震災しんさいときぼくなにもできなかった。うごかなかった」というおもいが、この仕事しごとける原動力げんどうりょくになったそうです。

     東日本大震災ひがしにほんだいしんさい熊本地震くまもとじしん震災しんさいきるたびに、佐渡さどさんは「音楽おんがくなにができるのか」となやみます。演奏会えんそうかいのロビーにって寄付きふつのり、被災地ひさいち学校がっこう楽器がっき修理費用しゅうりひようにあててもらったり、ちいさな演奏会えんそうかいひらいたりします。「音楽おんがくでおなかをたすことはできないけれど、きていくよろこびをあじわうことができる」とかんがえています。

     最後さいごに、佐渡さどさんからみなさんへのメッセージです。

     「ぼくいま天職てんしょく出合であえたとかんじています。それはとってもしあわせなこと。音楽おんがくきなおやのもとにまれ、いろんな先生せんせいとの出会であいがありました。京都きょうと日本にっぽん伝統でんとうかこまれてそだったけど、西洋せいようのクラシック音楽おんがく母乳ぼにゅうのようにあたえられてきました。みなさんも、天職てんしょく出合であってほしいとおもいます。いろんな出会であいを大切たいせつにしていれば、きっと出合であえるはずです」

     まだ、なまのコンサートをいたことのないみなさん。ぜひ、コンサートホールにあしはこんでみてください。もしも佐渡さどさんが指揮台しきだいっていたら、全身ぜんしん音楽おんがくよろこびを表現ひょうげんする、ひたむきな姿すがた出会であえますよ。きっと、心動こころうごかされるはずです。=おわり

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