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佐藤優・評 『汝の名はスパイ、裏切り者、あるいは詐欺師』=手嶋龍一・著

 ◆汝(なんじ)の名はスパイ、裏切り者、あるいは詐欺師

 (マガジンハウス・1620円)

心の底の静かな愛国心

 インテリジェンスの内部事情に深く通暁した外交ジャーナリストの手嶋龍一氏にしか書けない作品だ。『寒い国から帰ってきたスパイ』『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』『パナマの仕立屋』などのスパイ小説を書いたジョン・ル・カレ(本名デービッド・コーンウェル)の父親ロナルド・コーンウェルが一流の詐欺師であったことをさまざまなエピソードとともに紹介する。そのような詐欺師の息子を英国秘密情報部(SIS。いわゆるMI6)がなぜ採用したかについて手嶋氏はこう読み解く。

 <インテリジェンス・ワールドでは、偽りと欺きと裏切りを日常として生きなければならない。そうした宿命を背負う者が、詐欺師の父親のもとで育っていれば、桁外れの人間的魅力にさらに磨きがかかり、そのうえ忍耐強さも備わっているはずだ。そんなスパイはエージェントの心を鷲掴(わしづか)みにし、思いもかけぬ戦果をあげるかもしれない。/それゆえ、リクルーターは、詐欺師の息子も悪くないと考えたのだろう。同時に冷徹な…

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