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東京2020への伝言

/5 希望導いた入場券 贈った青年、貧しさと闘い 贈られた少年、障害と闘い

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大田さんは全国から寄せられた手紙を今も大切に保管している=東京都練馬区で、徳野仁子撮影
大田さんは全国から寄せられた手紙を今も大切に保管している=東京都練馬区で、徳野仁子撮影

 五輪開会式6日前の1964年10月4日午後、東京・有楽町にあった毎日新聞東京本社受付に一人の青年が現れた。入場券10枚を見せて言った。「体の不自由な子にあげてください」。連絡で集まってきた記者やカメラマンに戸惑い、今にも立ち去りそうだった。

 「大田京一(けいいち)」と名乗る23歳のブルドーザー運転手だった。仕事の合間に入場券を求めて何日も行列し、20枚を手に入れていた。

 その日の朝刊で、入場券を定価の50倍で転売した物価統制令違反事件が報じられていた。20枚を売れば、ひと財産できる。だが、青年は言った。「記事にカチーンときた。障害児たちは行列できない」。翌5日朝刊では、青年の「晴れやかな気持ち」という言葉とともに入場券の寄付が大きく報じられた。

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