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井波律子・評 『父母の記-私的昭和の面影』=渡辺京二・著

 (平凡社・2376円)

生き方、考え方の形成過程浮き彫り

 幕末の日本人の暗いイメージを一転させた『逝きし世の面影』や『黒船前夜』等々の秀作で、新たな地平を切り開いた著者が、父母をはじめ忘れえぬ人々との関わりを掘り起こし、自らの生の軌跡を追跡したエッセイ集。

 本書には、「私的昭和の面影」というサブタイトルが付されているが、一九三〇(昭和五)年生まれで現在八十六歳の著者が、戦前戦後の激動期のただなかを生きた個人的体験を赤裸々に語るうちに、おのずとその背後から時代の状況や雰囲気が、臨場感ゆたかにせり上がってくるさまは、圧巻というほかない。

 本書には六編のエッセイが収められているが、とりわけ秀逸なのは書名にもなった「父母(ちちはは)の記」…

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