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近江酒蔵巡り

隠れたる「宝庫」をゆく/28 太田酒造 草津と灘、味わい二刀流 /滋賀

旧東海道沿いに建つ太田酒造。歴史ある町並みに合う外観となっている=滋賀県草津市草津3で、山本直撮影

 遠祖は江戸城を築いた室町時代後期の武将、太田道灌(どうかん)。清酒「道灌」は早くから県外でも広く知られていただけに、他の蔵元とは少し違った道のりを歩んできた。その特徴は、創業地の草津で醸す地酒、そして神戸から「千代田蔵」の銘柄でブランド展開する本場・灘の酒の「二刀流」だ。

 道灌から六代目の当主が、三代将軍徳川家光の内命を受け東海道と中山道が合流する交通の要衝・草津へ移り、関守の役目を務めた家柄。江戸時代末期、所領する田でとれる大量の米を有効に使うため、酒造りを始めたとされる。公式の創業は1874(明治7)年。だが、競合する蔵もあり、経営はなかなかうまくいかなかったようだ。太田實則(みのり)会長(89)によると、手掛けた事業がことごとく失敗するなど悲運に見舞われ、大正時代半ばの生産量は微々たるものだったという。

 そこに現れたのが「中興の祖」ともいえる敬三だった。太田会長の父で、道灌から十七代目。次男に生まれたが、長男が若くして病没したため、1919(大正8)年、わずか18歳で蔵を継いだ。その敬三が蔵を会社組織化し、祖先にゆかりの深い東京への進出を図った。

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