新羅の都として栄えた慶州(韓国南東部)は、仏教文化の黄金期に栄えた。「韓国の京都・奈良」と言われ、最も有名なのが「仏国寺(プルグクサ)」と「石窟庵(ソククルアム)」。8世紀半ば、朝鮮半島を統一した新羅の宰相、金大成(キムデソン)が建造を命じたとされる。
仏国寺でまず目に飛び込んでくるのは、左右に位置する石段だ。上り終えると右は「紫霞門」、左は「安養門」にたどりつく。極楽世界への悟りを開いた人だけが門をくぐることができたという。紫霞門に続く階段は下段17段、上段16段の計33段。仏教の世界では、33は悟りを開くための希望を意味するといい、僧侶が上る階段だったと伝えられる。
解説士の孫福禄(ソンブクロク)さんは「仏国寺は仏教の世界を現世にそのまま表現したのが特徴。それが世界遺産に登録されている理由では」と語る。そして「極楽の世界があるか、誰にも分からないけど、現世で善い行いをしなさいということだろう」と石段を見つめた。
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