乳がんを経験した女性やその家族が、自身の経験を生かし、京都で相次いで起業している。手掛けるのは、手術後に着用できるおしゃれな下着や人工乳房。女性にとってかけがえのない乳房を失うこともある患者の苦しさを少しでも癒やし、前向きに生きられるよう背中を押している。【野口由紀】
京都市中京区で乳がん下着専門店「アボワール」を開設する中村真由美さん(55)。2011年3月に両胸の手術を受け、右胸の大部分を切除。放射線治療が終わり、自分へのご褒美として下着を買おうと思ったが、術後のブラジャーの選択肢の少なさに驚いた。
ベージュなど地味な色ばかりで、傷痕を隠すために布が大きめで、さえない。その上、1枚7000~1万5000円と価格も高く、「乳がんを経験しただけで、今までとは違う場所に置かれたような気持ちになった」と振り返る。
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