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『「軍事研究」の戦後史 科学者はどう向きあってきたか』=杉山滋郎・著

 (ミネルヴァ書房・3240円)

 科学者が軍事研究をしてよいのかどうかが、いま問われている。科学者の代表機関・日本学術会議は昨年、軍事研究を否定した声明を半世紀ぶりに見直す検討を始めたが、軍事研究の定義などを巡り、推進派と反対派の議論はかみ合っていない。

 本書は科学史家である著者が国内外で積み重ねられてきた軍事研究に関する論争の要点を丁寧に追い、入り組んだ議論の出口を探る試みだ。

 「自衛のためなら軍事研究ではない」「いや、軍事組織から資金を得れば軍事研究だ」。こうした最近の論点は過去にも繰り返されてきた。著者は民生用と軍事の技術が「相乗り」する新たな傾向を指摘し、入り口だけで線を引く発想に一石を投じる。また戦後、声明は実際に守られてきたかと問う。それは、あたかも政治権力に翻弄(ほんろう)される被害者然とした科学界への疑問でもあるだろう。

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