メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

号外東電旧経営陣3被告に無罪 福島第1原発事故
社説

小池旋風 「劇場」に弱かった自民

[PR]

 勢いが改めて裏付けられた。東京都千代田区長選は小池百合子都知事の推す現職候補が、自民党の推す新人候補を大差で制した。

     小池氏は7月の東京都議選で地域政党による与党勢力の拡大を目指しており、候補の擁立にはずみがつくことは確実だ。自民党をはじめ既成政党には大きな脅威となる。

     現職候補という点を差し引いても、強い追い風が吹いた結果だろう。

     政治・経済の中枢地域でもある千代田区のトップ選びだけに注目された。自民党は与謝野馨元財務相のおいの新人候補を擁立したが、小池陣営の候補に3倍以上の差をつけられる惨敗だった。

     小池氏側は、選挙を「小池知事VS都議会自民党」の代理戦争と位置づけた劇場型の戦術が奏功した。千代田区は都議会自民党の実力者、内田茂都議の地盤でもある。

     築地市場の豊洲移転の見直しや、東京五輪・パラリンピックの費用圧縮などを小池氏は主導してきた。改革姿勢が評価され、保守票が自民候補から離反した表れと言える。

     政党側が受けた衝撃は大きい。

     小池氏は地域政党「都民ファーストの会」を発足させ、都議会で支持勢力が過半数を制することを目指す。都議選で数十人規模の候補の大量擁立を検討しており、選挙構図はこれまでと一変しそうだ。

     とりわけ自民党にとって、小池氏らが保守層を巻き込み、支持を広げている事実は重い。都議選は政党の勢いが試される。結果次第では安倍晋三首相の衆院解散戦略などに影響する可能性もある。

     政権に復帰して以来、自民党は「1強」状態を強めている。

     だが、地方選挙とはいえ自民が「小池劇場」の前に無力だったことは、民意の受け皿次第で状況が大きく変わるもろさをのぞかせたと言える。1強状態も有権者の民主党政権への失望感に支えられたもので、必ずしも安倍内閣の実績に満足し、自民党の基盤が強化されているわけではない可能性がある。

     一方で小池氏も完勝におごらず、着実に改革に取り組む必要がある。

     都議会自民党との対決構図を強調すること自体が目的化しないよう、注意すべきだ。都議会で公明、民進両党はすでに小池氏に接近している。自民党も小池氏との衝突回避を探るなど、すでに知事主導になっているのが実態ではないか。

     それでもなお都議会に「自前の党」を進出させるのであれば、将来的に国政政党を展望するかも含め、有権者に地域政党の目的をより明確に語る必要がある。豊洲問題の対処方針も含め、多くの判断材料の提示に努めなければならない。

    おすすめ記事
    広告
    毎日新聞のアカウント
    ピックアップ
    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 8月にSNSで知り合い、事件当日に初めて会う メッセージ削除か 殺人容疑で逮捕の私立大生 池袋女性遺体

    2. 埼玉・小4男児の死因は頸部圧迫の窒息 遺体発見現場の前は空き部屋

    3. 男子高校生を買春容疑、小学校長ら逮捕「欲望を抑えられなかった」

    4. 池袋の女性遺体 殺人容疑で大学生逮捕 「手で首を絞めた」 

    5. 北九州市最大のソープランド摘発 経営者ら売春防止法違反容疑で逮捕

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    今週のおすすめ
    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです