歌舞伎

猿若祭二月大歌舞伎 勘九郎、猿若美しく=評・小玉祥子

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 昼の序幕が「猿若江戸の初櫓(はつやぐら)」。歌舞伎の始まりが題材の舞踊。勘九郎の猿若の形が美しく、七之助の阿国があでやかだ。

 続いて「大商蛭子島(おおあきないひるがこじま)」。1969年以来。松緑が前半で、実は源頼朝である幸左衛門の柔らかさを出した。勘九郎の清左衛門坊主が文覚上人らしい激しさで、時蔵のおふじが長唄「黒髪」に乗っての髪梳(す)きに情感を込めた。七之助のおますが初々しく、児太郎の清滝がしっかりしている。

 次が「四千両」。菊五郎の富蔵が洒脱(しゃだつ)でしたたか。旧主の子息である梅玉の藤十郎と立場を逆転させるところで、すごみを出した。梅玉に引きずられてしまう気の弱さが見える。「伝馬町西大牢」での囚人たちの儀式的な所作が面白い。

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