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時代の風

各界の文化人が、それぞれの視点で混迷する時代を読み解きます。

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天下りとキャリア官僚=増田寛也・元総務相

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増田寛也・元総務相=東京都千代田区で、徳野仁子撮影
増田寛也・元総務相=東京都千代田区で、徳野仁子撮影

多様な働き方に転換を

 多くの総理大臣を輩出した戦前の高等文官試験の流れをくむ現在の「キャリア官僚」制度も、いよいよ曲がり角を迎えたといえよう。難関の試験を突破したごく一握りの者だけに特権的地位が与えられ、スピード出世していくのが現在のキャリア官僚の姿である。これが許されるのは、彼ら自身が高い見識をもって、公正・公平、国民のために誠実に仕事をするということが前提だったはずだ。しかし、日本の官僚は優秀という評判も地に落ちてしまった。

 内閣府再就職等監視委員会の調査結果をみると、文部科学省は前高等教育局長を早稲田大学教授に再就職させるために人事課が組織的に関与し、前局長も在職中に求職活動をするとともに、発覚を恐れて虚偽の想定問答まで作成していた。高い使命感で公益の実現に尽くすべき官僚が自己保身に走れば、制度は崩壊する。

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