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メディア時評

「原発面」つくり定点観測を=高橋秀実・ノンフィクション作家

 毎日新聞が届くと、私はまず社会面の「福島第1原発・正門周辺の大気中の環境放射線量」をチェックする。連日、0・001マイクロシーベルト毎時ほどの変化があり、それが何を意味するのかよくわからないが、とにかく毎日「見る」ことによって原発事故は今もなお事故の最中であることを自覚するのである。

 1月19日朝刊に東大教授の坂村健さんが「いまや福島第1原発事故由来の放射能による健康影響は『無視できるもの』というのが、学術的コンセンサスだ」と記していたが、そもそも原発事故の原因のひとつは「学術的コンセンサス」である。学術的に「無視できる」確率の震災が起きたから、あれほどの大事故になってしまったのではないだろうか。

 原子力規制委員会の新規制基準は今も事故のリスクを下げることを安全性としている。しかし本当の安全性とは確率で測るものではなく、事故が起きた時に適切に対処できるかという点にある。廃炉もできず、汚染水対策もままならないようでは、とても安全とはいえない。学術的というより常識的に私はそう思うのである。

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