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美術

片山真理「帰途」 「普通の身体」を問う=評・永田晶子

 「普通のカラダ」とは、そもそも「人間の身体」とは何だろう。現代美術家の片山真理氏の作品に接すると、認識の根本を揺さぶられる思いがする。

 片山氏は1987年生まれ。先天性疾患のため9歳で両足を切断し、左手は生まれつき指が2本。東京芸大大学院修了後から本格的な作家活動を始め、「普通でない」自身の身体を素材に、写真のセルフポートレートや手縫いの等身大オブジェを制作。昨年は東京・森美術館の「六本木クロッシング」や瀬戸内国際芸術祭などへの出品が相次ぎ、注目度の高さを印象づけた。

 本展は瀬戸内の発表作品と、それを発展させた新作など約40点で構成する。撮影場所が濃密な気配漂うデコラティブな室内から開放感に満ちた野外へ変化。伸びやかに外界と向き合う新境地がうかがえた。

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