メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

的川博士の銀河教室

436 ミニロケット打ち上げ失敗

振動しんどうでケーブル損傷そんしょう

 すでにおらせしたとおり、さる1がつ15にち鹿児島かごしま内之浦うちのうらからげられたロケット「SS520」4号機ごうき写真しゃしん1)は、世界最小せかいさいしょうのロケットとして注目ちゅうもくされていたのですが、げの20秒後びょうごからデータがられなくなり、搭載とうさいしたちいさな衛星えいせい軌道きどうせることができませんでした。

     事故調査じこちょうさ現在げんざいつづけられていますが、これまでの宇宙航空研究開発機構うちゅうこうくうけんきゅうかいはつきこうJAXAジャクサ)の調しらべでは、データが途絶とだえたのが、せてある電源でんげんひとつにつながる通信機器つうしんききかぎられているので、その電源でんげん通信機器つうしんききとをつなぐケーブルに、なんらかの問題もんだい発生はっせいしたのではないかということです。

     こうした事故じこきると、現場げんばでは、うたがいのある箇所かしょおなじものを使つかって、地上ちじょう再現実験さいげんじっけんをしてみます。今回こんかいもそのケーブルとおなじものを使つかい、地上ちじょう振動しんどうあたえたところ、周囲しゅういとの摩擦まさつによってケーブルのおおいがはがれ、ショートをこしたそうです(写真しゃしん2)。この結果けっかから推定すいていして、いまのところJAXAジャクサは、通信機器つうしんきき電源でんげんむすんでいるケーブルが、げのさい振動しんどうきずついた可能性かのうせいたかいとする調査結果ちょうさけっかをまとめ、文部科学省もんぶかがくしょう報告ほうこくしました。

     ロケットで人工衛星じんこうえいせい軌道投入きどうとうにゅうという厄介やっかい課題かだいたすためには、ロケットのさまざまなコンポーネント(部品ぶひん)の性能せいのうおおいにたかめる必要ひつようがあります。とはいえ、世界一小せかいいちちいさなロケットにその工夫くふうむためには、かるくしたり、空気抵抗くうきていこうらしたりするための大変たいへん苦労くろうともないます。その過程かてい無理むりしょうじたのか、故障こしょうこした部分ぶぶんについて地上ちじょう確認かくにんテストは十分じゅうぶんだったのかなど、これからしっかりと検証けんしょうしたうえで、世界せかい人々ひとびとやく立派りっぱなロケットに成長せいちょうしていってほしいとねがっています。

     私自身わたしじしん経験けいけんしたことですが、人類じんるい宇宙進出うちゅうしんしゅつ歴史れきしは、度重たびかさなる失敗しっぱいにめげず挑戦ちょうせんつづけることによって達成たっせいされてきました。固体燃料こたいねんりょうのロケットについては、ペンシル以来いらい、ミュー、イプシロンにいたるまでたか実績じっせきのある日本にっぽんですから、一度いちど失敗しっぱいけないで、ねばりづよく頑張がんばってくれるよう応援おうえんしましょう。


     ★的川泰宣まとがわやすのりさん

     ながらく日本にっぽん宇宙開発うちゅうかいはつ最前線さいぜんせん活躍かつやくしてきた“宇宙博士うちゅうはかせ”。現在げんざい宇宙航空研究開発機構うちゅうこうくうけんきゅうかいはつきこうJAXAジャクサ)の名誉教授めいよきょうじゅYACヤック顧問こもん、「KU-MAクーマ名誉会長めいよかいちょう、「はまぎんこども宇宙科学館うちゅうかがくかん館長かんちょうつとめる。


    日本宇宙少年団にほんうちゅうしょうねんだん(YOUNG ASTRONAUTS CLUB-JAPAN)

     宇宙教育うちゅうきょういくサポーターあつまれ!! http://www.ku-ma.or.jp

    NPO法人ほうじん ども・宇宙うちゅう未来みらいかい(KU-MAクーマ

     宇宙好うちゅうずあつまれ!! http://www.yac-j.or.jp

    おすすめ記事

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 都内で「年金返せ」デモ 報告書・麻生氏受け取り拒否など受け
    2. 交番襲撃 防犯カメラに映った男の画像を公開
    3. YOSHIKIさん謝罪 ジャッキー・チェンさんとの会食、ツイッターで公表後に 
    4. ORICON NEWS 堤真一、主演映画の観客の少なさに嘆き 事務所社長から報告「10人だったみたいで…」
    5. 内閣支持率40% 「年金だけでは2000万円不足」報告書の麻生氏対応「納得できない」68% 毎日新聞世論調査

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです