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第94回センバツ高校野球

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’17春に挑む

東海大福岡 支える人たち/中 焼きそば店主 夢の続き、ナインと共に /福岡

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「生徒は孫みたいなもの」と話す有吉さん 拡大
「生徒は孫みたいなもの」と話す有吉さん

 <第89回選抜高校野球>

 「生徒は孫みたいなものです」と、宗像市田久の焼きそば店「優心(ゆうしん)」のオーナー、有吉昭雄さん(67)は言う。鉄板で焦げ目が付くまで麺を焼き、野菜をさっと交ぜて自家製ソースを絡めた自慢の焼きそばを学割で提供。カウンターですする東海大福岡の生徒を見つめるまなざしは優しい。店はJR赤間駅に続く同校の通学路沿いにあり、野球だけでなくサッカーやラグビーなどの部員も訪れる。

 有吉さんは脱サラ後、全国展開する焼きそばチェーンの飯塚市内の店舗を十数年間にわたって経営した。それが次男が高校で野球部に所属していた時期と重なり、店の切り盛りに追われて次男の試合をほとんど見られなかった。

 飯塚の店は65歳でやめたが「家にいても退屈。お客さんと接していた方が楽しい」と、半年後の2015年9月に現在の店を宗像市にオープンした。店に来る生徒たちを見ると、自然と応援したくなる。「子どもたちが来るとついかまってしまい、怒ることもある。もう一度、子育てしているようなものかな」と笑う。

 通学路で生徒を見かけると手を振ったり、店の中では「きょうは点を取ったか」「チームの状態はどうだ」と声を掛けたり。センバツ出場が決まった後、野球部の選手が「おいちゃん、決まったよ」と報告に来たときは「頑張れよ」と激励した。

 北川穂篤(ほずみ)選手(2年)は「月に1度通っている。いつも応援してくれるので、いい報告をしたい」と話す。有吉さんは「甲子園の出場は自分の子どもがかなえられなかった夢でもある。生徒を知っている分、余計にうれしい。一球入魂で活躍してほしい」とエールを送った。【蓬田正志】

〔福岡都市圏版〕

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