【ワシントン三木幸治】北朝鮮の度重なる核実験などを受け、日本政府が核実験時に噴出する放射性ガスを検出する可搬式観測施設を、核実験全面禁止条約機関(CTBTO、本部ウィーン)を通じて導入することが分かった。世界でほとんど導入例のない設備という。
放射性ガスは核実験の証拠となり、原爆の種類を特定する材料になる。CTBTOは北朝鮮による核実験を想定し、移動可能な施設を導入することで、風向きなどを予測して最も効率のいい場所で観測する考えだ。今年中に北日本に設置し、2年間運用する。
CTBTOは放射性ガスの観測施設を世界64カ所に設置しており、日本でも群馬県と沖縄県の2カ所にある。だが検出は困難だ。核実験で噴出後、放射性ガスの放射能は短期間で弱くなる。風向きにも左右されるほか、地下で核実験を行った場合はほとんど漏れないこともある。
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