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川本三郎・評 『鬼殺し 上・下』=甘耀明・著

 ◆甘耀明(カンヤオミン)著

 (白水社・各3024円)

大胆、奔放 興奮収まらぬ言葉の洪水

 近年これほど圧倒された豊饒(ほうじょう)な小説はない。大胆、奔放な想像力が、次々に奇想天外な話をあふれかえらせてゆく。深刻な台湾の現代史を語りながら、大いなる民話の力強さ、明るさがある。

 一九七二年生まれの台湾の作家による長編小説。日本統治下、太平洋戦争で日本兵として戦った台湾の少年の成長物語だが、並みのリアリズム小説ではない。

 桁はずれの誇張、突拍子もない笑い、死や残酷も生の一部にしてしまう力業(ちからわざ)、何よりも尽きることのない言葉の洪水。

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