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山崎正和・評 『欧州複合危機-苦悶するEU、揺れる世界』=遠藤乾・著

 ◆欧州複合危機-苦悶(くもん)するEU、揺れる世界

 (中公新書・929円)

 EUの草創期にみずから身をもって参加し、名著『統合の終焉(しゅうえん) EUの実像と論理』を書いた著者は、当然、EUの理想の強い支持者である。だが誠実な研究者であるこの人は、その現在の困難をだれよりも直視し、危機の深刻さを知悉(ちしつ)する人でもある。今回の新著は英国のEU離脱決定の直後に書かれ、著者の目は一段と冷徹に混迷の深部に向けられている。

 EUの絶頂期は21世紀初頭、通貨統合と国境撤廃を果たし、旧冷戦の壁を破って東欧進出に成功し、加盟国数が25に達したときであった。だが著者の見るところ、危機もまた2005年、欧州憲法の草案が成立したにもかかわらず、これがフランスの国民投票によって否定されたときに始まっていた。

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