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近江酒蔵巡り

隠れたる「宝庫」をゆく/30 福井弥平商店 「うまい瞬間」届ける名門 /滋賀

大津市内で開かれた地酒を味わう会で「萩乃露」を振る舞う福井毅さん=大津市の琵琶湖ホテルで、山本直撮影

 午前8時半、蒸し上がった米から立ち上る湯気の中で、長靴を履いた蔵元の福井毅さん(44)が蒸米に使った道具を黙々と洗っていた。仕込みを手伝うようになって十数年。そこには蔵の一体感を高めると同時に、ちょっとした現場の変化にも気付くことができるようにとの配慮がある。

 福井弥平商店は江戸時代中期の寛延年間(1748~51)に創業した。当主は「弥平」を襲名、銘酒「萩乃露」は琵琶湖岸に群生するハギにちなむ。良質な近江米と比良山系からの甘みのある軟らかい水で能登杜氏(とうじ)が醸した酒は、うまみがありながら後味がすっきりしている。

 福井さんは名古屋市内の高校から大阪大文学部に進学。小説などに登場する酒やたばこを「かっこいい」と思った。卒業後、宝酒造(京都市)に入り、営業や商品企画を担当。赤ワインブームが起きた時にはJSA(日本ソムリエ協会)認定のワインアドバイザーの資格を取得した。ワインの小規模生産者と出会ったことで、ブドウを作り、ワインを醸造し、閑散期に売るという「ものづくりの現場」に接することができた。

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