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漫画で解説

天下りはなぜダメ?の巻

組織ぐるみのズル発覚! 国家公務員の再就職にはルールがある

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善蔵がカゲマルに「天下り」は何が問題なのか尋ねています。 天下りとは、国家公務員が仕事で関わりの深かった企業や団体に再就職することです。 強大な権限を持つ省庁は「お上」とも呼ばれており、「天から下りてくる」と言われています。 天下りは法律で規制されていますが、監督する側の人間が監督される側に回るなど、官民の癒着を招きやすいのです。 最たるものが「官製談合」。 公共工事を特定の企業に発注できるよう、入札に細工する見返りに官僚の再就職を受け入れさせるのです。 その企業に余計に税金がつぎ込まれることになります。 つけは納税者に回ってくるということです。
そこで2008年、国家公務員法が改正されました。 「再就職等監視委員会」が調査し、違反があれば省庁に懲戒処分を勧告するのです。 改正国家公務員法では再就職の要求や依頼、履歴書を送付、求人情報の照会などを依頼するのが禁止されました。 一方、OBによる自発的なあっせんや、退職後の求職活動は認められています。 文部科学省の天下りの件は、どうだったのでしょうか。 元高等教育局長が退職2カ月後の15年10月、早稲田大に教授として再就職しました。 当時の文科省人事課職員が、この人の履歴書送付や採用面接の日程調整などをあっせん。 更に隠蔽のため早大側に口裏合わせを依頼し、監視委の調査に備えて想定問答も作ったそうです。 例えば「再就職の経緯は?」と聞かれたら、「退職後に『早大が人材を探している』と先輩から電話」と答えるよう、指示していたようです。
文科省は違法だと知りながら、人事課OBを介して再就職をあっせんする仕組みを09年ごろから構築していたようです。 嶋貫和男氏設立の団体「文教フォーラム」は、文科省OBが役員の多数を占める公益財団法人「文教協会」から年間約300万円を提供されていました。 監視委は13~16年の文科省OB再就職のうち、27件が違法、うち19件は嶋貫氏が関与したと認定しました。
文科省はなぜ組織ぐるみで違法な天下りに関与していたのでしょうか。 原因の一つは、独特な組織構造にあります。 キャリア官僚で、トップの事務次官になれるのは同期のうち1人だけ。 出世競争からふるい落とされた人は、40代後半から役所を去らなければなりません。 民間企業などに再就職するのです。 その代わり、早期退職に応じた者にはそれなりに良い受け皿を用意する、というのが不文律なのです。 文科省の組織的天下りは、規制強化で、再就職先を見つけるのが難しくなったのも関係しているのかもしれません。

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