福島・富岡町

唯一の病院、無念の解体 帰還準備3%

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東日本大震災で今村病院の建物に目立った損傷はなく、内装もきれいなまま。今村諭さんは「診療を再開できる状態なのに」と唇をかんだ=福島県富岡町で2017年2月25日午後3時9分、土江洋範撮影
東日本大震災で今村病院の建物に目立った損傷はなく、内装もきれいなまま。今村諭さんは「診療を再開できる状態なのに」と唇をかんだ=福島県富岡町で2017年2月25日午後3時9分、土江洋範撮影

 東京電力福島第1原発事故が起きるまで福島県富岡町内で唯一の病院だった「今村病院」が今春にも、解体される。院長だった今村諭さん(61)は昨年、新たな町立診療所の所長として地域医療の現場に戻った。4月1日に予定される避難指示解除後も帰還する住民は一部にとどまる見通しで、原発事故まで約20年間、守り続けてきた病院の経営が成り立たないと判断したからだ。【杉直樹、土江洋範】

 ソファが並ぶ真新しい待合室に人の気配がない。最新の学会誌を読み込んで患者を待つが、1時間以上誰も来ない日も珍しくない。

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