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高橋一清・あの日あの人/89 岩田専太郎 原稿の遅れに激怒 /島根

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 松本清張さんの時代小説「西海道談綺」は、岩田専太郎さんの挿絵で飾り、昭和46(1971)年5月から5年間、「週刊文春」に連載された。長期休載もあり、実質4年ほど。私はこのうちの2年を担当した。

 そのころ清張さんは、週刊誌の連載3本、新聞連載が2本、月刊誌の連載3本、それに絶え間なく注文原稿の執筆をしておられた。60歳で、これほどの仕事をこなしている作家は私の知る限り他にいない。

 岩田さんは、毎朝10時に朝食をとる。そのとき、届けた原稿を弟の英二さんが読み上げる。食事が終わると、テーブルの上が片付けられ、「さあ、やろう」の一声で、描き始めるのだった。それを見届けると、原稿を抱え印刷所へ行き、入稿。そして、すぐに岩田さんの所に引き返し、仕上がった絵をいただき、また印刷所へ。毎週、これを繰り返した。

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