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「サザエさんの東芝」どこへ 経営危機で「企業の顔」家電手放す 「温かく親しみやすい」「憧れの」企業も今は…

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経営の重大局面に直面する東芝の本社=東京都港区芝浦で、本社ヘリから
経営の重大局面に直面する東芝の本社=東京都港区芝浦で、本社ヘリから

 サザエさん一家の笑い声が絶えない茶の間、家事を楽にしてくれた洗濯機や掃除機。東芝には温かく、親しみ深いイメージが常にあった。いつから変わってしまったのか。今や経営の重大局面に直面している。東芝はどこへ向かうのか。【宇田川恵】

窮地を招いた「大企業病」 電気釜の優しさ思い出せるか

 その「電気釜」は白い台の上にちょこんとのっていた。1955年、日本初の自動式電気釜として発売された“伝説の家電”を見たくて、川崎市の「東芝未来科学館」を訪ねた。釜の外観を眺めていると、係の女性が蓋(ふた)を開け、中を見せてくれた。内釜と外釜の2層構造になっている。外釜に水を入れておくと、沸騰して蒸発した時、スイッチが切れる仕組みだ。釜にはたくさんの傷がついていて、誰かが使っていたものと分かる。湯気の向こうに、ご飯をほおばる家族の顔が浮かぶようだ。

 電気釜について教えてくれたのは「課長 島耕作」シリーズで知られる漫画家の弘兼憲史さんだ。弘兼さんは松下電器産業(現パナソニック)出身。島耕作が勤めていた「初芝電器産業」も松下がモデルだ。ライバルだった東芝の転落に思うこともあるかと考え、話を聞くと、製品への熱い思いがほとばしる。「東芝への憧れは電気釜でした。小学生のころ、うちに電気釜が来た時は『スゲー』ってびっくりした。あんな簡単にきれいなご飯が…

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