雑誌編集者で僧侶でもある鵜飼秀徳さんの「無葬社会」出版記念のシンポジウム「多死社会と葬送」が先月、東京・増上寺の会場であった。鵜飼さん本人は問題提起の役回りで、壇上の解剖学者、養老孟司先生の話が興味深かった。
「無葬社会」という書名は、葬送の激変ぶりを指摘した著者の造語。養老先生はまず、1月に93歳の義兄を亡くしたことに触れた。91歳の姉が残され、身内ばかりの「家族葬」になったという。故人と共通の知人もいたので知らせようかとも思ったがやめた。高齢の姉の負担を考えた。「いまは家族が少ないので、葬式は家族に負担になる」
半世紀前に比べ、平均寿命は15年ほど伸びた。むかしは現役を退いてすぐ亡くなったが、いまは会社勤めだ…
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