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論の周辺

受賞スピーチで語られたこと

 新作『騎士団長殺し』が話題となっている作家の村上春樹さんは昨年10月、デンマークのハンス・クリスチャン・アンデルセン文学賞を受賞した。同国で行われた受賞スピーチが、雑誌『モンキー』11号(スイッチ・パブリッシング)に掲載されている。スピーチの概要は授賞式の際に報道されたが、改めて読むと、この作家の現代世界における問題意識がひしひしと伝わってくるように感じた。

 「影の持つ意味」と題されたスピーチで村上さんは、アンデルセンが書いた「影」という作品について語っている。この作品の日本語訳(菅原克也訳)も同誌には収められていて、面白く読んだ。北国の若い学者が南国を旅している間に、自分の影を失ってしまうという不思議な物語だ。影は長い年月がたった後、人間の姿をして学者の元に戻ってくる。やがて立場は逆転し、影が主人になり、学者はかつての影の影となってしまう。最後に影…

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