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高橋一清・あの日あの人/90 林京子 長崎被爆体験を作品に /島根

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 先ごろ逝かれた林京子さんは、長崎高等女学校3年生だった14歳のとき、三菱兵器工場に学徒動員され、勤労奉仕中の昭和20(1945)年8月9日、原子爆弾で被爆した。爆心地から1・4キロしか離れていない所で、奇跡的に助かったのだが、同じ3年生324人のうち9月末までに52人、同行の3人の先生が亡くなっている。

 30年を経て、その体験をもとに書かれた「祭りの場」が、文藝誌「群像」の昭和50(1975)年6月号に発表されると、一読、私は「今度の芥川賞はこれで決まり」と思った。体験者でないと、書けないことを、後に発表された記録により検証し、作品化していた。会って、私たち「文學界」にも書いてほしいと頼みたい、と思った。

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