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東京・春・音楽祭2017

ワーグナー・スペシャリストの競演

今井仁志=写真提供:東京・春・音楽祭実行委員会

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 「東京・春・音楽祭」、今年はワーグナー・ファンにはたまらない二つのワーグナー・プログラムが用意された。ホルン八重奏とヴァイオリン四重奏、室内楽で楽しむワーグナーである。いずれも同じ楽器同士の編成でワーグナー作品を弾くのだが、メンバーが全員ワーグナーのスペシャリストであるから期待は高まる。公演について日にち順に紹介しよう。

福川伸陽=写真提供:東京・春・音楽祭実行委員会(C)大津智之

壮観、8人の名手たち

 まずは3月22日、東京文化会館(小ホール)で、「HORNISTS 8 〝ワーグナー×ホルン〟~N響メンバーと仲間たちによるホルン・アンサンブル」が行われる。ホルン八重奏でワーグナーをはじめとした、ホルン・パートが活躍する作品の編曲版を披露する企画だ。

石山直城=写真提供:東京・春・音楽祭実行委員会

 登場するのは日本を代表するホルン奏者8人、今井仁志、福川伸陽、石山直城、勝俣泰、木川博史、野見山和子、山本真、久永重明。プログラムはウェーバー「魔弾の射手」より「序奏、狩人と村人の合唱」や、ベートーヴェン「フィデリオ」序曲など、そしてワーグナーでは「ローエングリン」幻想曲、「ジークフリート」幻想曲、「ラインの黄金」幻想曲と「トリスタンとイゾルデ」幻想曲だ(すべて編曲版)。

勝俣泰=写真提供:東京・春・音楽祭実行委員会

 演奏はステージ上に一列にずらりと並ぶ配置であることが予想されるが、名手8人が金色に輝くホルンを手に、勢ぞろいする景色は圧巻であろう。ホルンは技術的に極めて難しい楽器であるし、プログラムも決してやさしいものではないが、この面々であれば見事な演奏になるだろう。

木川博史=写真提供:東京・春・音楽祭実行委員会

3度目の来日公演

 そして3月29日、上野学園石橋メモリアルホールでは「バイロイト祝祭ヴァイオリン・クァルテット~4本のヴァイオリンによる極上の四重奏」が開かれる。その名の通り、世界屈指の音楽祭「バイロイト音楽祭」に長年参加している第1ヴァイオリン奏者たちのアンサンブル公演だ。チケット入手が困難なことでも知られるバイロイト音楽祭で、毎夏ずっとワーグナー作品を弾いてきた4人、ベルンハルト・ハルトーク、ミヒャエル・フレンツェル、ウルフ・クラウゼニッツァー、眞峯紀一郎というヨーロッパを拠点に活躍する豪華メンバーのクァルテットだ。2005年の結成で、来日は今回で3度目となる。

 プログラムはまず編曲版の3作品、ラモー(キャトル・ヴィオロン編)4つのヴァイオリンのためのオペラ組曲、ワーグナー(広田はる香/ナリ・ホン編)「ニーベルングの指環」組曲、ラヴェル(ブラントナー編)「クープランの墓」が披露される。「ニーベルングの指環」組曲の演奏時間は約40分、今回が世界初演の2017年委嘱作品である。次にオリジナルのヴァイオリン4本のための作品として、B.フンメルの4つのヴァイオリンのためのディヴェルティメント、J.ドントの4つのヴァイオリンのための四重奏曲ホ短調 op.42も。ぜひこの機会に、彼らが奏でるワーグナーを聴いておきたい。

(小港優里)

野見山和子=写真提供:東京・春・音楽祭実行委員会

公演データ

【東京・春・音楽祭2017:HORNISTS 8 「ワーグナー×ホルン」~N響メンバーと仲間たちによるホルン・アンサンブル】

3月22日(水)19:00 東京文化会館 小ホール

ホルン:今井仁志、福川伸陽、石山直城、勝俣 泰、木川博史、野見山和子、山本 真、 久永重明

 

山本真=写真提供:東京・春・音楽祭実行委員会

ウェーバー(ヴァレンドルフ編):「魔弾の射手」 より 「序奏、狩人と村人の合唱」

ワーグナー(シュティーグラー編):「ローエングリン」 幻想曲

ワーグナー(クリアー編):「ラインの黄金」 幻想曲

ベートーヴェン(テルツァー編):「フィデリオ」 序曲

フンパーディンク(キルシェン編):「ヘンゼルとグレーテル」 より 前奏曲とコラール

ワーグナー(ユーリセン編):「トリスタンとイゾルデ」 幻想曲

ワーグナー(シュティーグラー編):「ジークフリート」 幻想曲

 

久永重明=写真提供:東京・春・音楽祭実行委員会

チケット:S席4600円、A席3100円、U25=1500円※公式サイトのみでの取り扱い

問い合わせ:東京・春・音楽祭03・3322・9966

 

バイロイト祝祭ヴァイオリン・クァルテット=写真提供:東京・春・音楽祭実行委員会

【東京・春・音楽祭2017:バイロイト祝祭ヴァイオリン・クァルテット~4本のヴァイオリンによる極上の四重奏】

3月29日(水)19:00 上野学園 石橋メモリアルホール

バイロイト祝祭ヴァイオリン・クァルテット

 第1ヴァイオリン:ベルンハルト・ハルトーク

 第2ヴァイオリン:ミヒャエル・フレンツェル

 第3ヴァイオリン:ウルフ・クラウゼニッツァー

 第4ヴァイオリン:眞峯紀一郎

 

ラモー(キャトル・ヴィオロン編):4つのヴァイオリンのためのオペラ組曲

ワーグナー(広田はる香/ナリ・ホン編):「ニーベルングの指環」 組曲(世界初演、2017年委嘱作品)

ラヴェル(ブラントナー編):「クープランの墓」

B.フンメル:4つのヴァイオリンのためのディヴェルティメント

J.ドント:4つのヴァイオリンのための四重奏曲 ホ短調 op.42

 

チケット:S席4600円、A席3100円、U25=1500円※公式サイトのみでの取り扱い

問い合わせ:東京・春・音楽祭03-3322-9966

 

筆者プロフィル

 小港優里(こみなと・ゆり) 東京芸術大学大学院音楽研究科修士課程修了。20世紀以降のオーケストラを研究している。現在一般企業に勤める傍ら、クラシック音楽の取材活動や、子どもたちを対象にした音楽指導やレクチャーなどを行っている。

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