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論点

朴韓国大統領 罷免

李鍾元氏

 クーデターによる失脚、不正疑惑への厳しい追及、果ては暗殺に自殺……。政権の終わりが見えるたびに繰り返される韓国政治の混乱。今回もまた、「大統領の犯罪」が指摘された朴槿恵(パククネ)氏について、憲法裁判所は韓国憲政史上初めての罷免妥当の判断を示した。一衣帯水の日韓関係は冷え込み、北朝鮮は暴走の度合いを深めるなか、節目である「弾劾決定」は何をもたらすのか。

 朴槿恵氏の罷免は、韓国に従来存在するコネを重視する「古い統治スタイル」と、より公平公正な社会を求める「民主主義の流れ」が衝突した結果だと言える。韓国は1987年に民主化したが、まだ道半ばだ。市民の中には民主主義的な価値観がだいぶ根付いてきた一方、政治家や財閥といったエスタブリッシュメント(支配層)はいまだに強権的で、市民の感覚との隔たりも大きくなっていた。韓国が欧米や日本のような民主主義社会を目指す中で、罷免は必然的な出来事だったのかもしれない。

 今後懸念されるのは、次期大統領選まで社会が安定を保つことができるかどうかだ。弾劾の決定が出たその日に早くも犠牲者が出てしまったが、暴動が拡大しないことを願っている。最近の世論調査では8割近くが朴氏の罷免に賛成だった。しかし、少数とはいえ、朴氏の支持者は熱狂的だ。大きな混乱がなく大統領選が行われ、次期政権に権力移譲できるかが、安定した民主主義社会を目指すうえで韓国社会に課せられた課題だ。

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