連載

メディア時評

毎日新聞デジタルの「メディア時評」ページです。最新のニュース、記事をまとめています。

連載一覧

メディア時評

本来のメディアスクラムとは=浮田哲・羽衣国際大教授(メディア論)

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷

 トランプ米大統領就任から約1カ月半。今回の大統領選挙は既存のメディアにとって大きな転換点となった。

 オンラインメディアであるバズフィードは、大統領選の最後の3カ月間、米国民が積極的に接したニュースは、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストといった主要メディアよりも、捏造(ねつぞう)記事サイトなど、いわゆるフェイク(偽)ニュースの方が多かったという調査結果を発表した。「ローマ法王がトランプ氏を支持」といったフェイクニュースがその真偽にかかわらず拡散し、既存メディアを吹き飛ばしてしまう。「事実」より「感情」というのが、米のみならず世界的な傾向であるが、その流れの中で米の主要メディアはトランプ氏によって仮想敵にされ、彼を批判することでかえってトランプ支持者の結束を固める役割を果たした。

 トランプ氏と既存メディアの対立は新政権発足後も続いている。毎日新聞(2月25日夕刊1面)によると、ホワイトハウスはスパイサー大統領報道官による定例記者会見を「懇談」に変更し、出席できるメディアを選別。政権とロシアの関係を報じたニューヨーク・タイムズやCNNテレビ、日本の報道機関も締め出したという。

この記事は有料記事です。

残り471文字(全文968文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集