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ワールド・トレジャー

特派員が選ぶ私の世界遺産 センセープ運河(タイ・バンコク) 市民の足で異世界へ

バンコク中心部を行き交うセンセープ運河のボート=アジア総局助手ハタイチャノック撮影

 目線の高さが変わると、見慣れた風景も異なる趣を醸し出す。東京の神田川のように建物全てが頭上にある、というわけではないが、バンコクを東西に流れるセンセープ運河のボートも、異次元の気分を味わわせてくれる。

 「クルンテープ」(天使の都)と呼ばれるバンコクは、タイを北から南へ流れるチャオプラヤ川のデルタ地帯に位置する。かつては大小3000とも言われる運河が張り巡らされ「東洋のベネチア」と例えられたそうだ。

 センセープ運河もその一つ。考古学者のスダラ・スチャヤさん(59)は「戦略的な目的で、1837年から3年がかりで開削された」と説明する。時の国王ラマ3世(1824~51)の時代、今のベトナムやカンボジア、ラオスとの戦争があり、バンコクへ兵士や武器、食料を迅速に運ぶために建設された。

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