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経済観測

毎日新聞経済面に連日連載の経済コラム。経営者や経済評論家らが独自の視点で、経済の今とこれからを展望する。

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新年度事業計画策定に向けて=リコー経済社会研究所常任参与・稲葉延雄

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 今、企業は新年度の事業計画策定に忙しい。

 元来、新規の投資計画などを練り上げるのは、企業にとっても心躍る前向きな作業である。しかし、今年は米国トランプ政権の経済政策などが不透明で、多くの企業が頭を抱えている。

 グローバル企業にとって最大の問題は、世界の生産拠点の再構築である。

 世界的に反グローバル化の風潮が強まる中で、トランプ政権は輸入の制限や自国の雇用確保を前面に押し出している。その一方で、中国などの新興国の労働力を世界経済に組み入れていくというグローバル化の動きはおおむね一巡したとみられる。

 従って、何が何でも生産は新興国でなければならない、ということではもはやない。むしろ先進国にも目を向けた生産拠点配置により、先進国需要をタイムリーに取り込めるサプライチェーンの在り方もあってよい。単に政権の意向をそんたくするのではなく、世界経済のさまざまな動きを念頭に置いて、生産の内外展開を独自に考えていくことが重要である。

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