メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

私の出発点

小川洋子さん『妊娠カレンダー』 理由ないからこその悪意

作家の小川洋子さん=鶴谷真撮影

『防かび剤PWHには強力な発癌(がん)性。人間の染色体そのものを破壊する!』

 あの時の一ページが、ぼんやり頭の中で揺らめいた。

 皮も実もしっとり混じり合い、所々ゼリー状のかたまりができる頃、姉と義兄が帰ってきた。姉は真直(まっす)ぐキッチンに入ってきた。

「何? この素敵(すてき)なにおいは」(『妊娠カレンダー』文春文庫より)

 現代日本文学を代表する作家の芥川賞受賞作が『妊娠カレンダー』である。発表した頃は岡山県倉敷市に住む…

この記事は有料記事です。

残り1608文字(全文1821文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. テレ朝報道番組「スーパーJチャンネル」でやらせ スーパーの客5人はディレクターの知人、関係者だった

  2. 独り暮らしの母犠牲「悔やみきれない」駆けつけた息子、手縫いの品見つめ 福島・本宮

  3. 「声をかける暇もなかった」遺体発見 なぜ…悔やむ生存者 福島・本宮

  4. 「こんなこと想像も」停電、断水のタワマン疲れ果て 武蔵小杉ルポ

  5. 「チケット当選してるんですけど…」戸惑いのツイートも 五輪マラソン札幌検討

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです