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防災ヘリ有料化へ 埼玉県が条例改正案

 埼玉県内の山岳で遭難した登山者が同県の防災ヘリコプターに救助された場合、ヘリの燃料費相当分として運航1時間あたり約5万円の「手数料」を県に納めることを義務付ける条例改正案が同県議会で審議されている。自治体の防災ヘリで救助された遭難者に「自己負担」を求める条例案は全国初で、27日の本会議で可決される見通し。

     同県は3機の防災ヘリを所有し、昨年度は計11回の出動で5回が実際に救助に当たった。県は運航経費を公表していないが、県内の山岳関係者によると「民間ヘリなら、1時間あたり数十万円かかる」という。

     今回の議案では、ヘリが1時間あたり360~550リットルの燃料を使うと見込み「手数料」を算出した。改正案を提出した自民党県議団は「山岳救助は大きな危険が伴う。受益者負担の観点から、遭難者に一定の負担を求めることが県民間の公平につながる。有料化によって無謀な登山も減る」と説明する。

     林業従事者や生活保護受給者などには減免措置を設けるとともに、埼玉県からの登山者が県境の山で遭難し、隣接県の防災ヘリに救助された場合に手数料を請求するかどうかは今後、調整する。

     改正案には異論もある。埼玉県内で最も登山観光客が多い秩父市の田代勝三・秩父観光協会会長は「『秩父の山は有料』というマイナスイメージが先行し、登山客から敬遠されるのではないか」と懸念。加えて「県外からの登山者に条例を周知徹底できるかなど課題もある」と指摘する。

     静岡大学教育学部の村越真教授(山岳リスクマネジメント学)は「登山は自己責任で行うべきもので、受益者負担は理解できる。ただ不可抗力の事故もあり、山岳事故防止の啓発活動も同時に行うべきだ。海の遭難についても同様の議論が必要だ」と話している。【森有正】

     【ことば】防災ヘリコプター

     消防や救急活動を支援するため東京消防庁や道県などが保有するヘリコプター。自治体が条例などで運航方法を定めている。現在、どの機体も公費で運航されている。

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