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時代の風

所有者不明の土地=増田寛也・元総務相

 最近、「所有者がわからない土地が増えて困る」と嘆く市町村長の声を聞くことが多くなった。ある市では、都市計画道路用地を買収しようとしたところ、昭和初期に五十数人の共有地であったものがその後の相続で約700人の共有地となり、そのうち十数人は所在が不明で交渉が難航しているという。これは極端な例であるが、土地の所有者の把握に多大の時間と費用を要したり、それでもなお不明のため大きく計画を変更するか、断念したりする例が結構あるようだ。東日本大震災でも高台移転事業の区域で土地取得が難航し、9割以上の区域で計画変更が行われた。

 所有者を捜すためには、まず、登記簿に当たるが、登記するかは任意のため、相続が発生しても資産価値が無いなどの理由で登記されず放置されているものがある。これまでは山林などに多かったが、国土交通省が2014年度に全国4市町村で100地点ずつをサンプル調査したところ、全体の19・8%が1964年以前に最後の登記が行われており、山林以外にも拡大している。50年以上前の登記では、その後、登記名義人の死亡など…

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