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中島岳志・評 『安倍三代』=青木理・著

 (朝日新聞出版・1728円)

 昨年の6月19日、安倍晋三首相は東京の吉祥寺で演説のマイクを握っていた。すると安倍内閣に批判的な市民が押し寄せ、「帰れコール」をくり返した。

 しばらくは無視をしていたものの、我慢ができなくなった首相は、次のように言いかえした。「私は子供の時、お母さんからあまり他人(ひと)の悪口を言ってはいけない。こう言われましたが、(中略)妨害ばっかりしている人がいますが、みなさん、こういうことは止(や)めましょうね、恥ずかしいですから」

 私は首相が口にした「お母さん」という言葉が、どうしても気になってしまう。ここに露出したナイーブな幼さと、あの高圧的なタカ派イデオロギーのアンバランスに戸惑いを覚えるからだ。しかし、両者は一体のものとして安倍首相の人格を形成している。ここを読み解くことが安倍晋三を理解する鍵となる。彼はどのような背景と歩みによって、今のような政治家となったのか。本書は歴史を遡(さかのぼ)ることで、その本質に迫る。

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