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盤上の風景

/10 将棋 加藤昌彦指導棋士六段 村山聖と殴り合った夜 /大阪

「人に感動を与える将棋を指して、トッププロで活躍したかった」と話す加藤昌彦さん=大阪市北区で、新土居仁昌撮影

加藤昌彦指導棋士六段(50)=大阪市城東区出身

 「加藤さんは負け犬ですよ」

 「お前、名人になるつもりやったら俺を殴れ」

 病気のため29歳で生涯を閉じた将棋の鬼才、村山聖(さとし)九段。純粋すぎる生きざまを描いたノンフィクション小説「聖の青春」は映画にもなり、感動を呼んだ。将棋に負けて奨励会を去ることになった加藤昌彦と聖が、酒を飲んだ後で殴り合う印象的なシーン。映画を見た加藤は「ほぼ、あの通りです。25年前のことなんですが、何とも言えない複雑な気持ちになる。ぼくは将棋界に帰ってくるつもりはなかったし、村山君もぼくとの別れが寂しかったんでしょう」。26歳の誕生日を目前にした1992年10月。3歳年下の村山はプロの六段。加藤は奨励会二段でプロ棋士の夢がついえた。

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